喘息患者に対するホルモテロール+ブデソニドvsブデソニド単独

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今回は、喘息患者へのホルモテロール+ブデソニド併用と、ブデソニド単独の比較についてです。

 

アブストしか読めませんが、読んでみました。

 

参考文献  Serious Asthma Events with Budesonide plus Formoterol vs. Budesonide Alone

リンク  http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27579635

 

PMID:27579635

 

研究デザイン:多施設共同、二重盲検ランダム化比較試験

 

ランダム化されているか?

→されている

 

論文のPECO

P:12歳以上の持続性喘息患者のうち、喘息治療を受けており前年に1~4回喘息の増悪を経験した者

E:ブデソニド+ホルモテロール →5846名

C:ブデソニド単独 →5847名

O:(Primary) 喘息関連イベント(死亡、挿管、入院の複合アウトカム)、喘息の増悪(3日以上の全身性副腎皮質ステロイドを要する治療、入院、全身性副腎皮質ステロイド治療が必要な喘息による救急室搬送)

 

 

除外基準

生命を脅かす喘息の既往歴

 

サンプルサイズ

アブストラクトに記載なし

 

一次アウトカムは明確か?

→明確だが、挿管や入院のソフトエンドポイントが含まれている

 

真のアウトカムか?

→真のアウトカム

 

盲険化されているか?

→されている

 

ITT解析を行われているか?

→不明

 

脱落率は結果を覆すほどあるか?

→不明

 

追跡期間

→26週間

 

結果

喘息関連イベント

E群 43/5846名 C群 40/5847名

E群vs C群   HR=1.07(95%CI:0.70-1.65)

 

喘息の悪化

E群vs C群   HR=0.84(95%CI:0.74-0.94) p=0.002

 

 

感想

 アブストしか読めないため、詳細は分からないが喘息関連イベントに関しては、ホルモテロールの追加の有無で差はないという結果である。これは、安全性という点で見ているのでしょうか?

 喘息の悪化はホルモテロールを追加した群の方が有意に少ないという結果である。喘息の悪化は、16%抑えられたとあるが、全文読めずNNTなど計算できないため、臨床上どの程度の効果なのかが予想できない。また、ソフトエンドポイントが含まれた複合アウトカムなので解釈にも注意が必要。

 関連論文にも当たらなければ、何とも言えない印象。フルで読みたかった・・・。

 

今回も最後までお付き合い頂きありがとうございました。