納豆を食べると脳卒中は防げますか?
ご訪問ありがとうございます。
先日、スマホのニュースで、納豆と脳卒中に関する記事を読んだので、原著論文も読んでみたいと思い検索してみました。アブストラクトしか読めないものの、簡単にまとめてみました。
参考文献 Dietary soy and natto intake and cardiovascular disease mortality in Japanese adults: the Takayama study.
リンク https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27927636
PMID:27927636
研究デザイン:一般人口対象コホート研究
論文のPECO
P:岐阜県高山市在住の35歳以上の男性13355名、女性15724名
E:納豆を良く食べる
C:納豆をあまり食べない
O:心血管疾患による死亡
※納豆の摂取量に応じて研究対象集団を4群に分けているよう
研究対象集団の代表性
→岐阜県高山市の一般人口を対象にしており大きな問題は無いかと思われる
真のアウトカムか?
→真のアウトカム
調節した交絡因子は何か?マッチングされているか?
→アブストラクトに記載なし
追跡期間
→16年
結果
心血管疾患による死亡
納豆の消費量上位25% vs 下位25% HR=0.75(95%CI:0.64~0.88)
※総大豆たんぱく質摂取量、総大豆イソフラボン摂取量、納豆以外の食品からの大豆タンパク質・大豆イソフラボン摂取量によっては、有意な減少は見られなかった。
全脳卒中による死亡
大豆たんぱく質の消費量上位25% vs 下位25% HR=0.75(95%CI:0.57~0.99)
納豆の消費量上位25% vs 下位25% HR=0.68(95%CI:0.52~0.88)
虚血性脳卒中による死亡
納豆の消費量上位25% vs 下位25% HR=0.67(95%CI:0.47~0.95)
感想
アブストラクトのみであり、交絡因子など詳細は分からないが、納豆を食べることにより心血管疾患による死亡、特に虚血性脳卒中による死亡を抑えることが出来るかもしれないといった結果。
上位25%の消費量がどれぐらいなのか?など疑問は残るものの、納豆の消費と脳卒中の発生の間に関連がありそうである。
以前、朝食と脳卒中に関する国内の論文も読んだが、毎日朝食を食べた方が脳出血の発生は少ないという結果であった。
以前の記事はこちら→ http://pharm-niiyan.hatenablog.com/entry/2017/02/05/020259
納豆は朝食べるイメージがあるので、納豆を食べている人は朝食をしっかり食べる傾向にあるということもあるのかもしれない。
いずれにせよ、そもそも自分はしっかり朝食を食べる習慣を身に付ける必要があると感じている。
今回も最後までお付き合い頂きありがとうございました。