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低用量アスピリンの消化管障害予防にはPPIとH2ブロッカーで違いがありますか?

ご訪問ありがとうございます。

 

昨日無事に、社内の喘息・COPD・インフルエンザの勉強会講義も終了しました。

 

久しぶりに、喘息・COPD関連以外の論文に触れた気がします(^^)/

 

今回は、低用量アスピリン治療に対して併用する胃薬は、PPIH2ブロッカーで、アスピリン関連の消化管障害に差があるのかを検討したシステマティックレビュー&メタ分析です。

 

参考文献 PPI versus Histamine H2 Receptor Antagonists for Prevention of Upper

Gastrointestinal Injury Associated with Low-Dose Aspirin: Systematic Review and Meta-analysis

リンク  https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26147767

 

PMID:26147767

 

研究デザイン:メタ分析

 

論文のPECO

P:2週間以上低用量アスピリン(75-325mg/day)を服用している18歳以上の成人

E:PPI併用

C:H2ブロッカー併用

O:低用量アスピリン依存性びらん、潰瘍、出血

 

PPI:パントプラゾール、ラベプラゾール、エソメプラゾール、オメプラゾール、ランソプラゾール

H2ブロッカーファモチジン (20–80 mg/day) 、ラニチジン (300 mg/day)

 

一次アウトカムは明確か?

→明確

 

真のアウトカムか?

→真のアウトカム

 

4つのバイアス

1、評価者バイアス

2名の評価者が独立してデータ抽出

 

評価者バイアスはさほど問題なさそう

 

2、出版バイアス

情報源:PubMed、Embase、Cochrane Controlled Trials(CENTRAL)、CNKI、中国生物医学文献データベース(CBM)

→だいたいのデータベースを網羅

 

英語、中国語で書かれた文献のみを抽出

 

英語、中国語のみ。7つの研究からではあるが、ファンネルプロットが描かれ、そちらからも出版バイアスの可能性が疑われる

 

3、元論文バイアス

・元論文は9つのRCT

・2名の評価者が独立してCochrane Risk of Bias toolを用いて元論文の質を評価

・Unclear risk of biasが多い

 

元論文バイアスは若干存在している可能性がある

 

4、異質性バイアス

I2=0%、なので、異質性は低い(それぞれの結果は同じ方向を向いている)

 

 

結果

消化管潰瘍/びらん

E群 vs C群 OR0.28 (95%CI:0.16-0.50) 

I2=0% P<0.0001

 

消化管出血

E群 vs C群 OR0.28 (95%CI:0.14-0.59) 

I2=6% P=0.0008

 

 

感想

PPIH2ブロッカーも、国内で通常用いられるような用量である。やはり、低用量アスピリンに併用するならH2ブロッカーよりPPIといったところだろうか。出版バイアス、元論文の可能性はあるかもしれないが、傾向としてはやはりPPIに軍配という感想。他にも関連論文あると思うし、今回のメタ分析に含まれている研究のうち4つはクロピドグレルなど、他の抗凝固薬も併用している研究のようなのでそちらも読んでみる。

 

最近更新が滞り気味だった分、ピッチを(できれば質も)あげていこうと思っております。

 

今回も最後までお付き合い頂きありがとうございました。